【きっかけは各支社で取り組む貢献活動】
会社として「地元の元気プロジェクト」という全社で取り組む社会貢献活動があります。
その中で「Kizuna運動」という「働く仲間との絆」、「お客さまとの絆」、「未来世代との絆」など様々なテーマがあり、私が担当して取り組んだのは、「未来世代との絆」でした。
活動の中身はそれぞれの所属に任されており、「どんなことで子供たち世代に夢を持ってもらえるのか、そしてそれを広げていってもらえるのか」を考える事からスタートしました。
当社は、大きく個人営業組織と法人営業組織に分かれております。我々は法人営業組織の中の公法人部門に属し主に官公庁のお客さまの福利厚生制度の委託を受け、制度の維持・発展に向けお客さまと一丸となり、その所属員の皆さまの経済的・精神的サポートを実施しています。その中には、学校の先生方もいらっしゃいます。
そのため、先生方の福利厚生制度を推進する中で教頭先生をはじめ学年主任の先生等様々な先生方との会話する機会が多く、学校現場には課題が山積しており、多忙を極める学校の先生のチカラになり、子どもの未来に対する支援がなにかできないかと考えたのがきっかけです。
【活動からの学び】
当初は、文科省様から指導がある中で、学校現場の先生は忙しく、何から始めたら良いのかわからない方々が多かった為、我々は関西エリアを対象として先生たちのお困りごとを解決し、同時に子供たちの未来を広げていく「未来世代応援プロジェクト」を立ち上げることを決めました。そのうちの一つの活動として、何か学校の力になれることで、民間企業等ができる支援の一覧をパンフレットにしてご提案していこうという事になりました。
このプロジェクトを実現化していくにあたり、何十件かの関西を地元としている企業様に飛び込みでお声がけしたのですが、プロジェクトの趣旨には賛同いただくもののあまり上手くいきませんでした。そんな時に関西SDGsプラットフォームの存在を知り、多くの企業が加入されいたため、このプラットフォームを活用することで、当プロジェクトの活動の輪を広げていくことができるのではないと考えました。
①関西SDGsプラットフォームの有効活用
関西SDGsプラットフォームに加入し、日本ハム様、くら寿司様、関西テレビ様、ガラス工芸団体様、DeepPeople様など6団体が当プロジェクト初年度に参加いただきました、一緒にそれぞれの強みを活かした活動をしています。具体的な活動は学校への出前授業です。当社は主に金融保険授業をしています。
特に関西テレビ様は積極的に様々なSDGs活動に関連した活動を推進されており、Deep People様を紹介して頂きました。
我々とDeep People様の活動は、重なるところが多く、それぞれの強みを活かした役割を担い、学校それぞれへの多くの対応を共同して行っています。そこでの課題は、学校ごとの温度差でした。この活動は、副校長や教頭先生、現場の学年主任の方々の熱量によって大きく取り組む姿勢に温度差があります。
出前授業は、企業や団体、自治体の職員の方々も視察に来られ、そこでの出会いを通じて当プロジェクトに共感してくれるケースもありました。一方で、多くの企業へ声掛けをした際、当プロジェクトに共感するものの既に自社で自治体と包括協定を既に結ばれている企業様も多く、その建前プロジェクトに加われない企業様もいらっしゃいました。他にも、そもそもの熱量が低いなど、様々な事情もありました。
そのようなことについて自治体の方と意見交換をしたこともあり、自治体は自治体で協定は結んでいるものの粒々の施策の現場への浸透・推進に課題があり、当社のプロジェクトとコラボすることで、その課題解消の糸口も見出されていました。
②個人裁量も強みに
このkizuna運動は、社内表彰制度があるため個人個人のオリジナリティが試される場になっています。学校への訪問活動延べ数だと1万校以上訪問しています。個人・法人担当も学校に定例訪問するときに具体的な活動についてネタがあるほうが話をしやすく、個人が成長する状況も作れていると思います。学校の反応もリアルに聞けるので、それぞれの学校の温度感も聞け、世の中の流れと先生方のやりたいことのバランスを取ることができるのも強みになっています。
【今後の取り組み】
今は出前授業がメインの活動ですが、今後は学校の先生の民間企業研修や修学旅行生の受け入れ、課外授業など選べるジャンルを増やしていくことと併せて、自治体と共同してそれぞれの課題を解消していくことで、「未来世代応援プロジェクト」の横の輪を拡大し、関西全体を巻き込んでいく取り組みを検討しています。そのように柔軟に企画を考えていくことで、一度断られた企業様も含めて、関西と言えば、あの企業、あの場所、あの人、まだまだ未来世代との絆を築き、深めていけると思っています。
※協力:教育分科会「SDGsナレッジラボ」