社会ソリューションイニシアティブ(SSI)とは
大阪大学は2018年1月、「社会ソリューションイニシアティブ(SSI)」を立ち上げました。SSIは、人文・社会科学の研究者が中心となって、地方自治体やNPO法人、民間企業など、社会の様々なステークホルダーと協働して、社会課題に対する解決策を探究し、2050年の社会を構想するシンクタンクです。
SSIは「命」に注目し、「命を大切にし、一人一人が輝く社会」の実現を究極目標して、命を「まもる」、「はぐくむ」、「つなぐ」という視点に立って課題に向き合います。
SSIの活動
活動としては、まず様々な形の「場」を作り、そこから特定の社会課題をテーマとする「プロジェクト」を立ち上げ、解決策を提案するとともに、未来を構想します。このプロセスの中で、社会の様々なステークホルダーと、課題や解決策、社会像や価値を双方向で提示し、「共創ネットワーク」を形成します。このネットワークこそが、目指すべき社会の具体的な形を定め、実現する力になると考えます。
また、SSIは「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとする2025年の大阪・関西万博、「誰一人取り残さない」を唱える2030年のSDGsを、2050年に至る重要な道標と捉えています。
大阪・関西万博について
万博もSDGs達成を目指していますが、「誰一人取り残さない」ことが、どうして「いのち輝く未来社会」の実現につながるのでしょうか。たとえば、身体や心の障がいのため、貧困のために「取り残されている人」が助けられ、いのちが輝くという意味でしょうか。実は、それだけではありません。とり残された人をそのままにせず、向き合い、共感し、苦難を一緒に乗り越えようとすることによって、「取り残さない人」のいのちも輝くのです。誰かを取り残したまま自分だけ逃げきろうとしても、私たちのいのちは輝くことはできません。世界中の人がこのことに気づき、行動を変容させる場、それが大阪・関西万博なのだと思います。
誰一人取り残さない「いのち輝く未来社会」
SSIは、このような視点に立ち、関西SDGsプラットフォーム 大学分科会に参画し、「誰一人取り残さない」社会、「いのち輝く未来社会」に学術機関・教育機関として何ができるかを考え、行動に移していきます。